「整形地」・「不整形地」とは
整形地
整形地とは、正方形や長方形といった整った形状の土地のことです。人気の高い土地の為、購入価格や固定資産税評価額は高いですが、住宅の設計がしやすく売却する際に売れやすくなります。
新興住宅地などで造成された分譲地は、ほとんどが整形地となっています。傾斜がある部分も平らにならされ、あらかじめ住宅を建てやすい敷地に整えられています。
不整形地
不整形地とは、旗竿地・三角型・台形地、崖地や傾斜地・高低差のある土地のことです。近隣の整形地の相場より割安で購入できることが多く、固定資産税評価額は安くなります。支出が抑えれる反面、整形地に比べ価値が低くかつ建築プランに支障が出る可能性がある為注意が必要です。
また、売却の際にエリアによっては、なかなか買手がつかない場合があります。
旗竿地
道路に接している出入り口部分が細長くなっていて、その奥にまとまった敷地がある土地のことを指します。 竿につけた旗のような形状をしていることから、「旗竿地」と呼ばれ、「路地状敷地」と呼ばれることもあります。
- 道路から離れているので静かな住環境
道路を通る自動車の音や、通行人からの視線が家の中に届きづらい為、道路側からのプライバシーを守りやすいです。
- 路地部分を有効活用
基本的に路地状敷地に駐車スペースを設けることが多いです。プランニングする際、まずは駐車スペースを必要台数分確保し、残った部分で居住スペースを設計することになりますが、旗竿地の場合路地部分を駐車スペースとして使えると、奥の敷地部分をフルに活用したプランニングかできます。
また路地状敷地を自転車置き場にしたり、玄関アプローチをつくったりするプランニングも可能です。
- 通風・採光が得られにくい
周囲が建物に囲まれていることが多く、場合によっては日当たりや風通しが悪く、閉鎖的になる場合があります。
- 路地状敷地に無駄なスペースが生じることも
面積の大きさや、形によっては駐車スペースが取れなかったりと無駄なスペースになってしまうこともあります。
- 工事費用が高くなる可能性がある
接道条件によっては重機が入れない土地の場合、人力での建設資材の運搬等の作業が発生するため、コストが高くなりやすいです。また、規格型のハウスプラン住宅の場合は、対応出来ないことが多いです。ハウスメーカーが決まっている場合には、購入前に土地の図面を見せて、対応が可能か住宅メーカーに相談しましょう。
【接道義務とは】
住宅を建築するにあたり、「接道義務」があります。建築基準法基づく接道義務(第43条1項)として、道路に2m以上接しなければならなず、かつ幅員4m以上の道路に接してなければなりません。
三角地・台形地
- 隣家との距離を確保することができる
デッドスペースがあるおかげで隣家との距離を確保することができ、また設計次第で距離や採光を確保できる可能性があります。
- 角地部分を有効活用
土地の大きさによっては、角地を玄関アプローチや自転車置き場とし整形地として住宅プランニングを行うことができます。
- 角地に無駄なスペースが生まれることも
角地の面積の大きさや、形によってはデッドスペースになってしまう場合があります。
- 風水的には凶相
昔から、三角地は風水上良くないとされています。しかし、流派や個人によって考え方が違う部分もあるため一概には言えません。
傾斜地
傾斜地は高低差がある土地のことを指します。場合によっては、そのままでは住宅を建てることはできないので、土地を平らに造成する必要があります。
- 開放感がある
隣家と屋根の高さがずれるため、日当たりが確保しやすく隣家との目線の高さが異なるためプライバシーが保たれ、素晴らし景色は生かした住宅が建てれる。
- 敷地の高低差の有効活用
基礎を高くしてガレージを設け駐車場に活かし、地下スペースを有効活用することができます。
- 自然災害のリスク
台風や集中豪雨でといった自然災害で崖崩れを起こす可能性があります。また、道路よりも低い位置に土地がある場合は、洪水で道路から水が流れ込み浸水する恐れがあります。崖崩れによる災害を想定し、各自治体が公開しているハザードマップで事前に必ず確認しましょう。
- 地盤改良や基礎費用が高くなる可能性も
家を建てる前に地盤がしっかりしているか地盤調査をすることをおすすめします。調査結果によっては改良工事が必要になることも想定しておきましょう。また、土地の高低差を埋めるため、擁壁の工事が必要な場合があります。造成宅地では、あらかじめ擁壁がつくられた状態の売土地もありますが、ない場合は買主負担で擁壁の工事が必要になります。
最後に一言
不整形地のメリット・デメリットをご理解頂けたでしょうか。
一概に「不整形地は良くない!」とは言えません。その土地が気に入ったのならば、不整形地を生かした他にない個性的な住宅にしてみたり、アイデア次第で快適な家を建てることができるはずです。ぜひ家づくりを楽しんで下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました♩
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